| Chenge Me |
| ここには病気になって初めて考えた事や変化のあった自分や自分の考えなどを |
| 書いていこうかと思う。 |
| 長い入院生活をしてると考える時間はたくさんあるようだが、あんまり成長はないねぇ。 |
| でも、こんな経験からどんな事を思ったのか、忘れないうちに書いておくつもり。 |
目次
生死についてもともとあまり死ぬ事は考えた事がない。どうせ死ぬならぽっくり即死。。。程度。そしてまた、生きるということもね。σ(｡･_･｡)は入院前、血色の悪い顔をしてて今にも死にそうだったらしい。そんなとき職場で「この仕事終わったら死ぬかも」とか「入院してみたいなぁ」などと言い、全くといっていいほど病気も入院も死もσ(・_・)のちかくにはなかった。 １）生きるということ一生懸命という言葉は嫌いである。だから、「生きる」ということも惰性であった。一生懸命生きている人には悪いが、σ（｡･_･｡)の性にはあってないと思っている。いや、そう思うようにして生きるようになったのかもしれない。それが、楽だから。。。？たぶんそんなもんだろう。病気を宣告されて「生きる」か「死ぬ」かを選択すべきときになって初めて、「生きてる」ぢゃなくて「生きよう」「生きたい」と決断した。そんな気持ちがなかったら、この病気やつらい治療に呑みこまれていただろうね。 σ(｡･_･｡)が１８〜２０歳位の時に働いてた場所でおもしろい人と出会った。その人は「自分は３００歳まで生きるよ。世の中にそうやって何百年も生きている人はいるんだよ。だけど、一般的でないからだれも信じてくれないのさ。だからそんなこと言わずに世の中にまぎれてるんだよ。」なるほど。そういう彼は４０歳前後だったと思うが非常に精力的・活力的に満ち満ちた生活をしていた。σ(｡･_･｡)は３０歳になったとき、「歳くってパワーなくなったなぁ。。。歳なのかなぁ？」と思ったが、それが白血病のせいだとすれば、まだまだ２００歳くらいまでは死なないかも！ ２）死ぬということσ(｡･_･｡)が白血病だと宣告されて入院した日、それはアンディー・フグの命日であった。初めての病院のベッドで耳にしたラジオからは、アンディー・フグの骨髄バンクのＣＭが流れていた。あんなに精神的にも肉体的にも強い人を、内から壊していった病気白血病。とても恐ろしかった。人は簡単に死んでしまうんだ。。。血液内科病棟で何人の死を見てきただろう。。。目の前を白いストレッチャーが往来したこともあった。特にこの病棟には難病の患者が多いため、珍しいことではなかった。「俺も簡単に死ぬんだろうか？」そう考えた事もある。となりに寝てる人がいつ急変して死んでしまうか分からない病棟である。自分も例外ではないだろう。実際の所、まだ死にそうになかった。よく聞く話であるが、人は死期が近づくとそれが分かるという。でも、σ(｡･_･｡)には一向にその気配すら感じられなかった。まだ大丈夫なんだろう。鈍感なだけだったりして。。。 この病棟にいる人は皆必死に病気と闘っている。痛みに耐え、苦しみに耐え、副作用にもだえながらも、生きるために必死で治療を受けている。化学療法（抗がん剤治療）とは、身体にとって毒を入れることなのだ。その毒に蝕まれながらも、みな必死なのである。少しでも生を永らえさせるため。そんな中で、毎日見聞きするニュースは非常に苦痛であった。こんなにも生きることに必死である人達がたくさんいるのに、何故、人は簡単に人の命を奪ったり、自分の命を絶ったりできるんだ！？何故もっと命を大事にしないんだ？ ありがたく思うようになったものなにげなーく、使っていたもの。あたりまえにあるもの。そういうものがどんなにありがたいものなのか。。。感じたものがいくつかある。もっともっと普段からいろんなものを感じ取る生活を送らないといけないなぁ。。。１）水洗トイレとウォシュレット水洗トイレ：誰が発明したんだろ？水洗トイレ。。。ここ無菌室に来てそのありがたみを痛感したよ。子供の頃から普通にあったもんだから、あまり考えた事はないのだが、水洗トイレってすごい！無菌室は、小も大もポータブルトイレ（おまるだよこれ。。。）のビニールにして縛らねばならない。この時の悪臭に最初は何度も吐きそうになった。自分のなのだがこれだ。しかも、放射線や大量の抗がん剤のため、下痢の日々が続いたので、日に何度もこれをしなきゃーならない。水洗トイレが恋しいよ。。。『中国で水洗、石の便座、肘掛けを備えた２０００年前のトイレが発見され、水洗便所を発明したとする英国の主張を一掃したと新華社が報じた。 考古学者らは、前漢時代（紀元前２０６年−西暦２４年）の王の墓から古代の便所を発見。考古学者の報告は、「この一級品の便器は、これまでに世界中で発見されたこの種のものでは最も古いもの。中国人が世界で最も早く、現在のものに非常に近い水洗便所を使用していたことを意味する」としている。近代的な水洗便所を最初に作らせ、使用した人はエリザベス一世。』 ウォシュレット：これもすごい発明だ。白血病の治療には神経を麻痺させるような副作用のある抗がん剤治療がある。そうすると、腸が動かなくなって便秘になるのだ。これがつらい。でそうででない。ほっておくとカチカチコチコチになる。あまりにカチカチコチコチになると、コー○ンが切れる。だいたい治療すると血小板が減少するから、時には血が止まりにくくなる。一大事である。そうなるといけないので、活躍するのがウォシュレット。微妙な刺激で頑張ってだす。まだ、治療での下痢のときも役立つ。日に何度もお尻を拭いたら腫れあがって痛くなるものだ。こんなときにもウォシュレット。非常に便利だ。σ(｡･_･｡)も社会復帰したら、購入するぞ！ 『ＴＯＴＯへのエッセイ？』←おもしろい ２）風呂桶入院生活では具合が悪くなると入れない風呂。しかも、月水金しか男性お風呂タイムはない。また、シャワーしかない無菌室。そんな生活していると、風呂でゆっくりあったまる入浴ってのが至福のときとなる。移植後、当分の間は共同浴場（温泉など）には衛生上の問題なんかもあっていけないと思うが、ゆっくり風呂に入れるってのはやっぱりありがたいものだと思う。風呂桶がでかければでかいほど贅沢である。３）健康健康であることはあたりまえのことであった。具合がわるくなったとしても、１日あるいは数日の休養で事足りたものだ。この身体は無理もきいたし、あるときは毎週末２日とも都心で過ごしていたこともあったっけ。あんまり寝ないでもなんとかなったものだ。それが、あたりまえだと思ってた。。。いかんね。みんなもっと、自分の健康な身体をありがたいと思わねばねぇ。４）白血球白血球をありがたいって思った事ある？健康診断とかで採血して、自分の白血球の数をいつもチェックしてる人いる？免疫機能を向上させるために努力したりしたことある？σ(｡･_･｡)はそんなこと気にした事ない。採血の結果で気にするのは赤血球（ヘモグロビン）の数字だけだった。今現在無菌室にいて、願うことって「早く白血球あがってこい！」である。これがあがってこなければ体調がよくなることはない。熱も下がらなければ、皮膚もよくならない。口の中の痛みだってとれやしない。早いとこ白血球つくってくれぇ！ ５）家族天涯孤独の独り者だったら、たいへんだったろうなぁ。いろんな手続きだって、支払いだって、買い物だって、一人では何もできなかった。家族に頼りっぱなしだ。退院してからも稼ぎのないσ(｡･_･｡)はまだまだお荷物なんだろうが、何も言わずに飯食わして、部屋供給して、我が儘言わしてもらっている。移植前に遺書まではいかないが、二度と書けないかもしれないから父親に手紙を書いた。いろいろ思い出すと我が儘言ってきたことばかり思い出され、一度くらい感謝の気持ちを表さないとだめだなぁっと思わされた。こんな病気だが、こういう気持ちになれたのは病気のおかげだろう。もっと大切にせんとあかんね。 考え方の変化自分がたいした人生を送ってきたという自覚はないが、それでも生き方はあったと思う。ポリシーといえるほどのものではないが、なんとなく決まっていた考え方はあった。でも、考えを改めねばならないこともでてくるよね。こんな病気になるとね。。。１）衛生面なんにでも「抗菌」が流行り出した昨今。σ（｡･_･｡)は「身体にある程度のばい菌なんかをとりいれるのは必要だ！」なーんて、頑固親父みたいなことをσ（｡･_･｡)の生き方の底辺に存在させていた。ちょっとしたばい菌で倒れちまうような弱っちい人間にはならないぞ！っていう考え。でも、これからは、違う。こんな無菌室にいる。菌と自分では闘えないらしい。しかーも、これから当分の間、菌やらウィルスやらに脅えて生きねばならんのだ。(ﾉ_･｡)考えてもなかった。。。なーんてよわっちぃーくなってしまったんだろ。。。 ２）時間よ戻れ！何度となく思ったことだね。「あのとき、医者に行ってれば白血病にならなかったかも」「あのときこうしてれば・・・」「あーしてれば・・・」入院して１か月はそんなこと何度も何度も考えた。人間は幾度重なる可能性を秘めている。そして、それは悪いほうにも可能性があるのだ。一度しかない人生。「何が悪かったんだろう？」と何度考えてもこれからのσ(｡･_･｡)が何か助かるわけではなかった。あたりまえだ。間違いを犯して、病気になったのなら悔い改めもできよう。しかし、理由がわからんのだ。反省のしようなどありようもない。でも、考えてしまう。 最近は考えなくなったねぇ。さすがに考えるの疲れたのだろうか？いや、先のことが見えてきたからだろうな。社会復帰に向けて、もっともっと身体を治してかないといかんね。この頂いた骨髄で残った白血病細胞を破壊してもらって社会復帰だ！。。。と楽天家なσ(｡･_･｡)に戻った。 |
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